進歩

日頃のご愛顧ありがとうございます。店主の高野です。

あっという間に秋も深まり、仙台では紅葉もちらほらみられてきました。季節の移り変わりには自然の美しさへの畏敬の念も感じられますが、同時に自分の人生がどんどん過ぎてしまう焦りも感じられます。
現在、10月から仙台店が営業を再開したことから、我々の3店舗は全て通常営業をしてきましたが、世の中では、10/25から東京の飲食店への時短要請が解除されて、居酒屋業態も通常営業を再開することになりました。これからが正念場だと思っております。消費者の行動がすぐにコロナ前の状態に戻ることが期待できない中、自分の店が選ばれる側にならなければならない競争は、コロナ前よりも激しくなると覚悟しております。

夏の間通常営業を行っていた東京の店では、通常モードで仕事をすることによっていろんな学びがあったかもしれません。
一番の新人である亀山には仕事の幅を広げるために積極期に刺身を引かせたりなどしましたが、盛り付けに苦労し手取り足取り教えながらもコツをつかむのに時間がかかります。それを見た廣川は、家にある料理の盛り付け方の本を持ってきて勉強しろと言っていました。私もその本を見たところ、料理の見せ方や、その盛り付けの狙いなどが的確に書かれていて、私も欲しいと思うような本でしたが、中華一本でやってきた廣川もこうやって和洋中の料理を問わず、隠れて勉強してるんだと思うと、思わずニヤリとさせられました。
仙台の若手の高橋も仙台店を閉じている間、東京で働かせていましたが、そこでの刺激を受けたのか仙台に帰ってきてからも意欲的な姿勢を見せて働いていますが、先日、彼の作ったお通しにダメ出しをしたら、直接電話をかけてきて意見交換をしました。私の意見に対する「つまり自分は素材の味を殺してしまってるわけですね」という発言に、「ようやくこいつも頭を使ってくれたか!」と感動しました。
このような話はもちろん料理だけの話だけではなく、我々の生活にはたくさん転がっております。まったく勉強しない中学生の甥に頭を抱えていた私の弟が、レッスンを受けているドラムを演奏している甥っ子の動画を送ってきて、「うまくなったな」というと、「最近、勉強しろとばかり言って疲れていたが、子供の教育というものについて考えさせられたよ」と言うので、甥っ子の成長だけではなく、弟も父親としての進化を見せているんだなと思わせられました。一方で、動画をみて頓珍漢なことをいう私の母親に退化を感じさせられました。
これだけをもって、間もなく2年になろうとしているコロナ禍でのロスを埋め合わせれるとは思ってませんが、わずかにみられる進歩を心の糧に、これから師走を迎え、来年に向けて勢いをつけていきたいと思います。