鳳陽 内ヶ崎酒造店

日頃のご愛顧ありがとうございます。店主の高野です。

一月も早くも終わろうとし、私は確定申告に向けて一年分の溜まった帳簿付けに精を出していますが、仕事の合間をぬって、先日、作り真っ只中の内ヶ崎酒造店に見学に行って来ました。

内ヶ崎酒造は、仙台から奥州街道を北上し、2つ目の宿場町である富谷で、鳳陽という酒を作っております。ちなみに富谷は私の生まれ育った地元でもあり、内ヶ崎家の長男、啓氏はうちの弟の中学校の後輩にあたり、同時に私の高校の後輩であります。しかし、大学は、我々には足元にも及ばない、東北大学農学部に進学しております。

富谷では、内ヶ崎家は由緒正しい圧倒的な名士で、現在の酒蔵は江戸時代の本陣跡にあり、家系を遡ると戦国時代の大崎家の家臣にまで辿り着くようです。なのでこの宿場町には内ヶ崎家の別邸なるものもあり、そこの庭園は宮城県の観光地100選にも選ばれております。とはいえ、一般公開したものの滅多に客が来ないようで、今は公開してないようです。しかし、私は是非見たいということで見せてもらいました。

この別邸は、門をくぐると奥に向かって丘のように高くなっている庭となっており、手入れの行き届いた庭木で埋め尽くされ、母屋や蔵を始め5棟の建物がありました。

この屋敷が、活用されずにいるのももったいないですねという話をすると、そんな人材がいれば料理屋や宿にもできるんですが、そんな投資もできないですからねと、あきらめモードで言いますが、私にそれをやれる力があればと、歯がゆい気持ちになりました。

肝心の酒の話をあまりしてませんが、当日の朝8時から夕方5時までの時間は特に忙しかったわけではないもののあっという間に過ぎ、時たま軽く手伝いをしたり、仕込タンクの脇に座って柄杓で酒を試飲していると、「自分は今、日本酒の蔵にいる」という感じに満たされます。敬さんは今年でつくり7年目で、来年からは10年やってくれた杜氏さんも引退し、自ら主導で酒造りをしていく予定です。7年やっても酒母の仕込み、搾りはまだこれから覚えるそうで、酒造りは作業工程も多く、手間もかかり、年間4、5ヶ月くらいしか経験できないので、達人になるのも時間がかかるんだろうなあと思いました。酒の話を科学的に説明してくれるので、聞いてると「さすが東北大学農学部だなあ」と思わされました。

今回は、できるだけ多くの工程を1日で見れる日を選んでくれたのですが、搾りの工程は、もう一日待ちたいということで、次の日に先送りされましたが、作業も手伝わせてもらい、発酵途中のお酒も試飲でき、とても充実した見学となりました。

今回の仕込んだ麹米は、品評会向けの大吟醸山田錦用だったので、私もかき混ぜたこの麹米でまた受賞したら、私も感激ひとしおでしょう。


蔵に入ると朝一で米を蒸していました

蒸した米を冷ましています

麹米を作る暖かい部屋

温度40度湿度30%で米を混ぜる内ヶ崎啓氏

麹菌

見た目は抹茶のようなカビが生えた米粒

仕込みタンクが並ぶ温度5度の蔵

柄杓で発酵中の酒をすする内ヶ崎啓氏

内ヶ崎家の家紋