お袋を働かせた

日頃のご愛顧ありがとうございます。店主の高野です。

今年の夏は、今のところ暑くなる気配もなく、もしかしたらこのまま秋に入るのではないか?という気もして来ました。雨や雪には影響受けやすい我々のビジネスですが、気温は我々にとっては特に影響ないかと思いますが、むしろ飲料や夏物衣料など夏商戦に影響する業界はやきもきしているのでしょう。


先日、私の母が魚BAR一歩のスタッフとしてデビューしました。母は仙台の店でたまに飲んでいくことがあるのですが、常連客と談笑したりして楽しそうにしてるので、仙台に店を出した甲斐があったというものだと、親孝行してる気分になっておりました。しかし今回はお袋を酔っ払わせて楽しませるといわけではなく、我々が生活するために稼ぐための戦力として駆り出したわけです。

仙台店はそれなりにバイトの人数がいるのですが、ある日見事に全員が休み希望を出してきて、やむをえず私の地元の同級生を手配したものの、当日、「体調が悪いからいけそうにない」と土壇場で断られ、これはもうお袋しかいない、と最後の手段として呼び出しました。

お袋は二つ返事でやってきたものの、五時に来いと伝えたにもかかわらず五時半にやってきて、店に飾るために家で摘んできたアジサイを置いてって、「これから車を止めに行く」などとのんきな事を言って、どこまでうちの店を暇な店だと思ってるのだろうか、果たして自分は務まるのだろうか?という不安はつゆほど思わず、私の方が不安になりました。

結果的には、予想以上にお客さんが入り、母に揚げ物をさせ、皿を洗わせ、「土曜なのになんでこんなに入るんだ?」、「あー、疲れた。もうどうか客が来ないでくれ、もう注文が来ないでくれと思った」と、お客さんに喋りながらおにぎりを食べて、12時まで働いて帰って行きました。

しかし、母の仕事はまあまあ手際よく、これは何回かやらせれば使い物になるんじゃないか?とは思ったものの、やはり70代半ばの婆さんを我々と同じスピード感で仕事をこなすという期待は出来ず、今後、このようなことは無いようにしたいと、バイトには「頼むぞ」と伝えました。

今回の件は、老人を酷使したという反省より、これで息子たちの仕事がどんなかを体験して、少なからず楽しんだのでは無いかという、また親孝行をした気分になりました。


写真は腐葉土を作る母