私は飲食店業界の未来を見た

日頃のご愛顧ありがとうございます。店主の高野です。

6月も終盤に入り、梅雨に入り、アジサイが咲き、本来ならカタツムリなどがアジサイの葉に乗っかってたりするのでしょうが、最近はカタツムリもよく見ません。あっという間に過ぎていく時間に焦りを感じながら、果たして自分は進歩しているのだろうか?と思う毎日です。

先日、古い馴染みに会いに札幌に行って来ました。飲食業界に足を踏み入れてから初めての札幌だったことから貪欲にマーケティングリサーチをしてやろうと、知り合いに店を探させて行ったところが、ススキノの炉端焼き屋でした。

ちなみに炉端焼きの発祥の地は仙台らしい。

民家のような面構えの店に入ると、店の照明はとても暗く、土間のようなところにコの字型のカウンターが夕方6時から満席で、思いがけない光景にカウンターパンチをくらいました。

さらに言えば、このお店は全員(見える範囲では)おばさんたちによって回されていて、カウンターの中で作務衣を着たおばさんが、黙々と素材を焼いてて、このスタイルにも圧倒されました。

メニューを見ると、一冊の見開きの中に、値段もなく淡々と素材が書かれていてどれを焼くか選ばせる、この確立された店のスタイルに畏怖の念すら感じました。

思い出すと似たような、時代の流れに関係なく自分たちのスタイルでやり続ける老舗があり、こういう店に出会うと、かなわないなあ、と思い知らされます。

以前、神奈川県藤沢の繁盛店居酒屋に連れられて、そこでは多くの爺さん婆さんによって店が回されてるのを見て、ここはこれからの高齢化社会で生き生きと働くモデル店舗だなと驚いたことがありましたが、今回の札幌の店は、さらに女性のみによって回され、しっかり繁盛している炉端焼き屋は、高齢化社会のみならず、女性の社会進出のモデルを見るような気持ちになりました。

同業者として見ると、価格も手頃で、客単価を考えると大体の売上高も想像出来るだけに、毎日満席にしても、とても大儲けしているというわけではないと思うのですが、しかし、このおばさん達のライフスタイルに合った働き方が出来て、誰かが辞めても自分たちの知り合いコネクションで後釜も難なく見つけて来れる仕組みができているのでしょう。

この店は、この人手不足といわれる時代、最も人口の多い私の世代が、今後の彼女らの採用対象になるので人手に困らないだろうし、時代に関係なく普遍的に受け入れられる商売をしてるので、今後も老舗として繁盛して行くのでしょう。いろいろ勉強になる店でした。


ちなみに、今回の題名は、デビューしたてのブルーススプリングスティーンのステージを見た、後の彼のプロデューサー、ジョンランドーがローリングストーン誌に書いた有名なフレーズ、私はロックンロールの未来を見た、をオマージュした題名なのですが、何を大げさな題名を書きやがってと思われるのもあれなので解説をしておきました。